20歳で無事派遣社員から正社員に昇格できた僕は早くも正社員の辛い部分に突き当たります。それは常に向上しなければいけないという事。もっと簡単に言えば無条件で店長を目指さなければいけない事でした。
今の時代こそ「自分なりの働き方を」なんて言われてますが、僕の世代(1975年生まれ)ではまだまだ許される時代ではなかったように感じます。企業に属する以上、常に利益を出し続けなければいけないと言うのと同じように、そこで働く人間も常に進化をし続けなければ居場所がなくなります。
そんな強制出世争いに飲まれていきました。
正社員って何だ?と思った
正社員だから結果を出して当たり前、正社員だから部下の面倒を見て当たり前、正社員だから店長を目指して当たり前と言う流れに疑問を持ちながらも結果を出していきます。多分、僕自身が接客というものに向いていたんだと思います。
個人的にはアルバイトの時よりも評価される事も多く、やりがいはありましたが、間違いなく捨てて来たものも数多くあると思っています。
今経営者となって感じるのが人を雇うって難しいという事。アルバイトの方には出来たら働きやすい環境で働いて欲しいし、正社員にはやりがいを持って前進して欲しいです。ただ、先ほども書きましたが、企業である以上利益を出し続けなければいけません。難しい….
実は正社員もアルバイトもあまり変わらない
正社員って何だ?と思いながらも、やりたい事を仕事としてるとアルバイトも正社員も変わらないなと感じました。良くも悪くも。僕はバンド活動を優先したいので、
- 髪型自由
- 勤務時の服装自由
- 休暇は不定期希望
- 給料は20万くらい
という事が担保できればどちらでも良かったんだと思います。
たまに、正社員に誘われてるけど、頑なに断っている人を見かけました。でももしその仕事が自分の希望を優先してくれるならアルバイトも正社員も変わらないですよ。むしろボーナスなどの手当を考えると正社員の方が良い位です。当時は本当にそう思いました。
正社員でもアルバイトでも大事なのはバランス
僕がこの記事で言いたいのは、仕事で自分が求めるものが何処にあって、アルバイトと正社員のどちらがそれに沿ってるか?を冷静に判断できてるかです。「正社員は〜」とか「アルバイトは〜」という言葉をよく聞くだけに、そう言った人にはよく見極めて欲しいです。
やりたい事をやるにはお金も大事、そうなると断然正社員ですが、時間が大事という人はアルバイトの方が融通が聞きやすいです。そういう事です。
年間昇給額は月で5 ,000円程度で年間で6万円弱でした
アパレル業には結果として10年近く在籍してました。一番辛かったのが最初の昇給です。何と月で5000円ちょっと。年収にして60000円程度の昇給でした。
でも、反面凄く嬉しかったのですが、同じ事をやっていても給料が翌月からアップするんです。不思議でした。また正社員の楽しさを実感したのはこの昇給がキッカケかもしれません。長く働くとこうやって給料って上がっていくんだと思った瞬間です。
年収300万でも全然楽しかった
楽しかった理由は仕事が面白かったからです。今でも本音で思うのが仕事をするなら好きな事だと僕は思います。単に自分がその経験をして良かったから何ですが「好き事モノの上手なれ」は本当だなと。
どんどん自分の売上も目に見えて上がっていくし、それにより周りからも一目置かれるようになりました。そうなると自ずと店長になりたいという気持ちも芽生え始めます。自身の経験だけで言ってしまえばアルバイトの時には実感出来ない事でした。
当時は年収300万、でも希望が同時にありました。頑張ればちゃんと給料が上がるという希望です。
正社員になって意識が変化
アルバイトの時に正社員になる時嫌だったんです。それは正社員だからこれをやらないといけないとか、正社員だからしっかりしないとダメだと。でも正社員になり、実績が出るようになった時、ふと思ったんです。
当時嫌だった事を全然忘れていて、むしろ成果が出ない方がストレスになっていました。「何で俺はあいつの売上に勝てないんだ..」と、自然と上を見るようになっていました。
この時22歳くらいだったと思います。
店舗移動で人付き合いの難しさを初体験
アパレルの正社員にはついて回る店舗移動。早い人であれば3ヶ月で移動する人もいます。僕の場合は逆で売上を比較的取っていたので1つの店舗に1年半くらい在籍してました。
ここで初めて同じ会社内の違う店舗に移動になります。当時働いていたのが新宿の丸井のメンズ館。そしてそこから吉祥寺パルコでした。集客力も違えば客層も違う、そして働く仲間も違う。ストレスでしたね(笑)
さらには売上が良かった事で副店長的な役割での移動でしたので、プレッシャーもあるし。期待もされるし。
正社員になってから2年が過ぎた時、19歳の僕とは大きく違う自分がいました。
まとめ
この時、仕事の楽しさを初めて実感できたと思います。またやれば評価されるという事も実感しました。これは自分で会社をやっていて本当に気をつける点だと思っています。逆に結果を出しても評価されず腐っていってしまう様も沢山見て来ています。
やはり正当な評価ができる会社、しっかり仕事に取り組んでいる人材を評価できる会社にしなければ企業自体の成長も止まりますね。それがしっかり出来る事で向上心がある人材が育つ事も自身の体験で実感しました。